南米のUMA アル中とニコチン中毒のポトシ銀山に住む悪魔 〜スパイおじさん tio supay 〜

こんにちは!

先程熱を測ったら37度でした。まだまだ下がりそうにないですね、、、

 

 

皆さんは20歳の誕生日の際、浴びる様に酒を飲んだことはありますか?

恐らく多くの人がそんな経験があるのではないでしょうか?

 

 

自分も成人した際には友達の借りたエアビで酒やワインを飲んで初めて2日酔いというものを経験しました。いい思い出です。

 

 

お酒って飲んでる時は凄い気持ちいいですよね。パキり過ぎて借りていたホラー映画を見たのですが全く怖く無かったですwww

 

 

お酒にまつわるという事で、今回はアル中とニコチン中毒の悪魔、スパイおじさん tio supay を紹介します。

 

アル中って聞くと、作家の中島らもをすぐに僕は連想してしまいます。代表作ガダラの豚をはアフリカが舞台の作品ですが、いつかこのサイトで紹介しようかなと思います。(するかな笑)

 

 

 

では早速見ていきましょう。

 

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↑アル中とニコチン大しゅき

 

 

 

このスパイおじさん実際の写真をメチャクチャ祀られています。そしてど何やら後ろにが岩盤が見えると思います。

 

 

ズバリ、彼が暮しているのはボリビアの鉱山の中です。ボリビアといえばスペインによる銀搾取の対象となったポトシ銀山が有名ですね。

 

 

ポトシ銀山という単語は世界史を習った方なら覚えているのではないでしょうか?この悪魔を知るにはポトシ銀山の背景知識を学ぶとより理解が深まるので少し説明したいと思います。

 

  

15世紀から17世紀のヨーロッパでは政治、経済、社会、宗教、文化といった様々な点で大きな変革を迎えていました。そして彼らの関心は次第にヨーロッパを超えてアジアやアフリカへと向けられて行きました。

 

 

 

この風潮に加え、技術面では羅針盤の改良、快速帆船の発達、壊血病の対処法が分かり航海技術が向上。

 

 

 

さらに大西洋に面しているポルトガルとスペインはイスラム教を排除する国土回復運動(レコンキスタ)が完了してキリスト教を普及しようという使命に燃えていました。

 

 

 

そしてヨーロッパ人達は未知の世界に不安と期待を膨らませて航海する大航海時代を迎えたのでした。

 

 

 

そんな中、1545年にボリビアで現地住民のグアルパがポトシ銀山を発見し、それ以来スペイン人は大量に銀をヨーロッパに流出ました。しかし、その銀の余りの量の多さにインフレ状態となる価格革命が起きました。

 

 

 

その間、ポトシ銀山で現地住民のインディオ達はエンコミエンダ制というキリスト教布教の名の下の強制労働やそれに代わるミタ労働と呼ばれる強制労働を強いられていました。

 

 

 

当時の労働条件は極悪でトンネルの崩落やホコリによる呼吸器官の機能不全が頻繁に起きていました、、、

 

 

 

その結果、ポトシ銀山を初めとする鉱山での過酷な労働のせいで多くのインディオが死にました。ある修道士はポトシ銀山地獄の入り口と形容したそうです。

 

 

 

こんな過酷な労働の下、スパイおじさんは誕生しました。

 

 

 

鉱山労働者達は自分達の置かれている危険を相殺するために、ヤギの様な姿の悪魔の像にお供え物を始めました。これがスパイおじさんです。

 

 

 

実はこの文化は現在までも続いており、お供物をしなかった者はスパイおじさんの怒りを買い事故に遭い、お供え物をした者は無事に鉱山資源にありつけるそうです。

 

 

 

逸話によると、このスパイおじさんは一人にされるのを嫌がるため、労働者は一緒にお酒を飲んだり喫煙をしたりするそうです。そして年に1度ラマの生贄を捧げるという儀式を執り行い冥界の悪魔に安全を祈願します。

 

 

 

面白いことに鉱山労働者達は地上ではカトリック教徒として神を信仰し、地下では冥界の悪魔を崇拝しています。これは一見宗教上問題あるように見えますが、彼らは地上と地下を別世界であると分けて考える事で宗教の矛盾を回避しているそうです。

 

 

 

一見すると対称的な存在に見える神と悪魔ですが、お供物をされて、祈願されているという点を見ると何となく似たような存在な様にも思えます。

 

 

 

しかし、強制的に使役させられていた当時のインディオ達にとって、祈れば救われるという綺麗事の考えのキリスト教はどう映ったのでしょうか?彼らにとっては完璧な神よりも何処か欠陥があり欲望の塊である悪魔の方が親しみを感じたのかもしれませんね。

 

参考

諸説世界史